演習授業紹介 ◆イラストレーション演習/ドローイング演習◆ その1

 

版画分野では、純粋な版画技法以外に、版画と繋がりの深いイラストレーションやブックアート、ドローイング、コンピュータなど様々なメディアでの演習授業を柔軟に取り入れています。学生は、演習授業を通して版画から他の表現へ繋がる可能性を探るのと同時に、これらの演習授業での経験が作品制作に反映されてゆきます。

2回生を対象に行われるイラストレーション演習(ドローイング演習)では、イラストレーションの本質を理解し、自分自身の感覚で「描く」ということを深く認識すると同時に、自身のリアリティーと好奇心を起点に、個人のイラストレーション表現を通して個を越えた広い世界と接する方法の探求を目標とした授業を行っています。

授業前半の「セルフ・プレゼンテーション」では、自己の興味のあるテーマや言葉を自由に解釈し、描き、発想と描くことのトレーニングを行います。

また、自分の好きなものや影響を受けたものをマップ風に描いてまとめ、整理します。そのマップを元に、企画立案、観察、記録、編集して伝えるという、コニュニケーションの柱となる「アイデンティティ・ブック」を制作します。

後半に前半に作成した「アンデンティティ・ブック」より、テーマを設定し、第三者の意見を取り入れて制作する「プラクティカル・イラストレーション」を行います。

伝えたい(描きたい)イメージを背後から見通す距離感と、イメージを多角的に理解し、編集やプレゼンテーションという作業を通して成り立つイラストレーション作品を制作してゆきます。

 

課題作品例

 




授業は毎年、内容が少しずつ更新されてゆきますが、ある一年の授業例です。

イラストレーションを理解するだけでなく作品制作の思考や過程の訓練にもなり、この授業をきっかけに実制作の作品を展開していく学生も多い、人気の授業となっています!